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BLOG講師の日常ブログ

2月14日 フェスティバルホール「クルレンツィスのコンサート」

去年のザルツブルクでもセンセーショナルな話題になったギリシャ生まれの指揮者、ロシアの100万人位の小さな街の片隅で、2004年に自分の理想とする楽団を設立し、昼夜ぶっ通しでリハーサル、それからは世界を驚かす録音を数々だし、注目のクルレンツィス、初来日です。

チェロ以外は立ったまま演奏というスタイルです。
コバチンスカヤというとてつもない才能のあるバイオリ二ストとの共演もあり、ワクワクして行きました。

まず、チャイコフスキーバイオリンコンチェルト
赤いスリッパのコバチンスカヤ、だぶだぶの黒のズボンの上にあちこち破ってあるようなタキシードっぽい洋服姿、
指揮者のクルレンツィスは190センチはありそうな長身、黒のぴちぴちタイツ(レギンスの様なもの)に赤の紐が目立つショートブーツに、後ろにポタンがあるブラウスで登場!!
何、何、ナルシスト?

テオドール クルレンツィスパトリツィア コバチンスカヤ

さあ、バイオリンが始まったら、なんと裸足での演奏、それに驚いていたら、とんでもない!!
圧倒されるテクニックと音楽性に只々唖然、スリリングな展開、また緩徐楽章は、指揮者とのラブロマンス♥と言わんばかりの官能的な演奏、こんなの聴いたことも、見たこともない。あっという間に彼女の世界に嵌められてしまった感じでした。

次はチャイコフスキーの交響曲第6番「悲愴」
立って演奏?と思ったのですが、最近では座るより立ってするミーティングがいいアイデアが出るという事を思い出し、なるほどとも思ったのですが、長いマーラーなんか大変そう。

目も眩むような猛スピード、驚愕、熱狂、戦闘モード全開、そして美しい。気がついたら誘い込まれていた命がけの演奏に。
瞬間的に思ったこと。
この人、ルイ14世?
アレクサンダー大王?
ノルマンディー上陸作戦の指揮官?

兎に角楽譜からの読みが、根本的に違う、オケに対する要求も尋常じゃない感じ、指揮官の元で戦闘集団に、壮絶、破壊的、そして終わったあとは60秒位の静寂、凄い、えっー黙祷?
彼がこの世に帰って来る時間だったのかも、私達も、はっと目覚めた感じ。

私は自宅に帰っても思考停止、鳴り響く音と、姿が止まらない。

そうだ、ハーバード大学生が自宅のガレージの片隅で黙々と作ったものが、世界を変えたのだ。
これだ!!
音楽界にも、時がきたのだ。
かなり疲れたけどまた聴こうと。

 

おまけ、
前にピアニストの反田恭平さんもいたので一言、
「先日の芸文でのコンサート、良かったです。」
と言ったら
「ありがとうごぜーます」の感じで演奏とは違い、軽く若者らしく言っていました。

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